まず、比較的数が多い、小規模のカトリック修道院付属幼稚園。シスターが先生を務め、比較的行儀作法に厳しく、女の子を持つ親御さんに人気。保育費は、1ヶ月3万円程度。
次に、日本の多くの幼稚園のように独自の方針で運営する私立幼稚園。イタリアでも早期教育に注目する人たちは、様々な教育方針を打ち出す私立幼稚園へ子供を通わせています。保育費は1ヶ月3万円〜10万円程度とまちまちです。
最後は、市立小学校に付属する形で設けられている市立幼稚園。1クラス30人程に先生が1人という、小学校並みの人数配分で、教室も小学校の校舎の中に設けられていることが多い。保育費は、1ヶ月8000円。
これはカトリック系幼稚園の例です。通りからは、高い壁と鉄の扉で完全に切り離され、一歩中へ入るとそこは、シスターたちを中心とした静かな別世界。子供たちが元気に登園して来ると、直立したシスターに迎えられ、お行儀よく挨拶するところから一日が始まります。
次は私立幼稚園の例です。この幼稚園も外遊び空間である中庭は走り回るには狭く、砂利敷の地面にいくつかの遊具が置かれているに過ぎません。街中の小さな公園のようです。
外遊びのための中庭。20人程の子供たちが遊びます。
元気に走り回ることは想定していないためか床は石張り、遊具も出来合いの簡単なものばかりです。
教室はさほど広くはないのですが、天井が高く、明るいのが印象的です。
室内は、こちらも比較的天井が高く明るいのが印象的です。
外遊びにも室内遊びにも熱心な日本の幼稚園に比べ、外遊びの比重が非常に小さく感じられるローマの幼稚園です。都会ならではの敷地面積確保の難しさもありますが、幼稚園で外遊びを十分にさせるという考えは乏しいようです。その代わり、明るく温かい雰囲気で、子供たちが一日安心して楽しめるような室内空間が印象的です。