先日ご紹介した、広井内科医院のカラースキームのご紹介を致します。
クリニックという用途柄、衛生や設備の機能性という点に重点が置かれるのはもちろんですが、見た目の第一印象が人の心に与える影響は大きい為、空間を構成する色や形も重要な機能の一つとして捉え、これからの地域を支える新しいクリニックにふさわしい計画を致しました。
・身体に不安があっていらっしゃる患者さんの気持ちから、少しでも緊張を取り除きたい
・先端医療を地域に提供する新生広井内科医院の役割を空間にも表現したい
そんな思いで内装設計の提案を始めました。
医療空間のカラースキームといえば、温かみがあり気分を明るくしてくれる明るい木の色、清潔感のある白、柔らかな印象を与えるパステルカラー。元気になる、という意味でビビットカラーをアクセントにする医療空間もあります。
今回はこのような基本的な概念に、施主の好みや建築コンセプトの味付けをして新しいコーディネートをすることを色彩設計の意図としました。
カラースキームのキーワードは以下の通りです。
1.清潔感
2.ほっと和らぐようなおちつき
3. 洗練
【受付、待合室について】
全体的に白い左官材を基調とした仕上げの壁。真っ白は清潔感ある一方で、緊張感を与えることから、赤みと深みを帯びたチェリー材で落ち着きと温かみを加えてバランスをとっています。
椅子などの置き家具の色を3色組み合わせました。ご高齢の方、お子様や若い男性の方など、どの年代の患者さんも自然と自分の好みの席に招かれるように座ってもらうこと、そして空間にアクセントと動きを与えることをイメージして色を選定し、洗練された印象の赤いグレーをメインに、元気の出るようなオレンジ、さわやかなイエローの組み合わせとしました。
椅子張地の素材感や白い左官壁の微妙な陰影などのテクスチャも、色彩設計の際にはニュアンスを出す要素として考慮に入れています。
【診察室について】
白とチェリーの基本色に、ここではミントグリーンの床材で清清しいイメージを加えました。機能性が最も重要なこの空間においては、色による温度感を与えない中間色だけで構成して、正確な診断の邪魔をしないことも考慮しています。一般に薄いベージュやグレーになることが多い床色ですが、機能性と受診時の緊張感を解く柔らかいテイストを与える意外な色合わせにご好評を戴きました。
診察時に顔色や肌の状態を的確に把握するため、光の反射による色の見え方も含めて検討しています。青白くなく、黄色すぎない白の色味も光源と併せて検討を重ねて決定しています。
このように、様々なエレメントを組み合わせて、空間全体のコーディネーションを検討しました。
2011年12月26日月曜日
2011年12月14日水曜日
インドの勢い
世界最大の民主主義国家インド。猛烈な勢いでインフラ整備が進んでいます。こちらの高速道路は建設から運営まで民間企業が手がけています。
道路の整備だけでなく、電力と水の供給が大きな課題となっています。IT系企業が集積していることで有名な南部の大都市バンガロール。停電が頻発するため、大きな企業は大型自家発電設備を完備し、街中の小売店でも小型の発電機を店頭に設置し停電に備えています。
「より良い明日のために作業中」と書かれた工事看板です。高速道路の工事現場では数キロ置きに置かれています。24時間体制でほぼ毎日が突貫工事の勢いで進められています。
ヒンズー教の神様である牛が街中で一休みしていました。変わる街の風景、変わらない人情へ思いを馳せているのかもしれません。
2011年12月13日火曜日
インドのレンガ造り
2011年12月10日土曜日
モザイクの街、ラヴェンナ
「モザイクの街」として有名なラヴェンナ、小さな街の至る所でモザイクアートを目にすることができます。
6世紀に建てられたこの教会にはビザンチン様式の華やかなモザイクアートが施されています。
こちらの教会の壁面は、優しく落ち着いた色合いの絵画のように見えますが、やはり全てモザイクでできています。
建物としては小さな規模の霊廟です。壁面を埋め尽くしたモザイクは、素朴で単純な空間を驚く程豊かで美しい空間へ変貌させています。
教会や霊廟などの特別な建物だけがモザイクで彩られているわけではありません。街の至る所で「モザイクの街」を印象づける表現を見つけることができます。
これは通りの名前が記された標識です。イタリア中のどの通りにも見られるような標識ですが、ラヴェンナではこのように美しいモザイクアートで縁取りされた標識をいくつも見つけることができます。
こちらは何の変哲もない建物の、外壁を泳ぐモザイクアートの魚。キラキラするこの魚をちょっと泳がせただけで、建物への注目度がかなりアップしています。
このように、世界遺産級のモザイクが保存されているだけでなく、現代アートとしてのモザイクを街のあちこちで目にすることができ、街の住民みんなが「モザイクの街」の気分を高めている印象を受けます。
こうしたモザイクアートに身近に接する住民が自然とモザイクアーティストになる訳ではないのですが、小さい頃からモザイク製作を楽しむことができる、こんなアトリエが街にはいくつもあります。
キティちゃんから世界遺産まで、多種多様なモザイクアートで彩られた街は、誰もが納得の「モザイクの街」と言えます。
新年を祝うロッテルダムの花火
2011年12月9日金曜日
アムステルダムのタウンハウス
間取りの中の回遊性
ミフィーとナインチェ
アムステルダムのボートハウス
ロッテルダムのキューブハウス
ロッテルダムのキューブハウスです。立方体が斜めになった状態で連なった集合住宅です。低層階はオフィスやお店になっているところもあります。住宅のうち1軒だけがミュージアムとして一般に公開されています。
アメリカのキャンパス
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